大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和59(あ)24 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意のうち、いわゆる破棄判決の拘束力に関し判例違反をいう

点は、所論引用の判例(最高裁昭和四一年(あ)第一〇八号同四三年一〇月二五日

第二小法廷判決・刑集二二巻一一号九六一頁)は、いわゆる破棄判決の拘束力は破

棄の直接の理由となる原判断の誤りをいう点についてのみ生ずる趣旨を判示したも

のであつて、所論のいうように原判断の誤りをいう破棄判決の判断が消極、否定の

形式をとつている場合に限られるという趣旨を判示したものではないから、前提を

欠き、その余の判例違反をいう点は、引用の各判例はいずれも事案を異にし本件に

適切でなく、その余は、違憲をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の

主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

弁護人近藤良紹の上告趣意は、被告人本人の上告趣意書と同旨であるというもの

であつて、なんらその趣意内容を示していないから、適法な上告趣意とはいえない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり決定する。

昭和六二年一二月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 佐 藤 哲 郎

裁判官 角 田 禮 次 郎

裁判官 高 島 益 郎

裁判官 大 内 恒 夫

裁判官 四 ツ 谷 巖

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